2015年2月

2015年2月20日 (金)

 ドアを開けたら、家の中にはトマトソースの匂いが漂っていた。いい香り。仕事で遅くなり、北風の中を8時に帰宅した私のからだも心もほんわり温かくなるconfident

 以前、離婚した中年の俳優が、独りになって何が寂しいって、冬、暗くて寒い家のドアを開けた時だと語っていたのを思い出した。それを聞いたときは、主婦はいつだって誰よりも先に家に戻って電気をつけるのよ!と文句を言いたかった。でも、温かくて夕食の気配の漂う家に帰るのは、たしかにいいものだった。

 その日は休みの夫が、夕食を作ってくれていた。カレーとラーメンしか作れないが、テレビで美味しそうなオムライスの作り方を見て、挑戦してみようと思い立ったらしいflair

 台所を覗くと、まだ下準備の段階のようだ。チキンライスの姿も見えない。

「トマトソースの匂いがしたけど・・」

「ソースはデミグラスとトマトの2種類をかけるんだ。トマトソースは1時間煮込んで、ちょうどできたところ」

 なるほど、いい香りが漂っているわけだ。しかし、8時でまだこの状態とは・・。いやいや、せっかくやる気になっているのだ。文句は言うまい。黙って、流しに溜まった洗い物を片付ける。私はオムライスにケチャップしかかけたことがないけどな。

 夫は、ちょっと待てよとつぶやきながら、録画した番組を確認しているeye。有名シェフがイタリアン風オムライスを料理している姿が映っていた。夫はシェフの一言一句を守り、レシピどおりの野菜や調味料をすべて買い込んでいた。チキンライスの具には、タマネギ、ニンジンのほか、アスパラガスや長ネギも入っていた。

Omuraisu_2

 9時少し前、半熟の卵がチキンライスに載り、濡れ布巾で形を整えられ、ソース2種がかかったオムライスができあがった。不慣れな手つきにしては上出来の味。と感じたのは、空腹のせい? とは言わないでおきましょう。ごちそうさまでした。